○曾爾村ストレスチェック制度実施規程

平成28年9月20日

規程第4号

第1章 総則

(規程の目的・変更手続き・周知)

第1条 この規程は、労働安全衛生法第66条の10の規定に基づくストレスチェック制度を、曾爾村において実施するにあたり、その実施方法等を定めるものである。

2 ストレスチェック制度の実施方法等については、この規程に定めるほか、労働安全衛生法その他の法令の定めによる。

3 村長がこの規程を変更する場合は、曾爾村職員安全衛生委員会において調査・審議を行い、その結果に基づいて変更を行う。

4 村長は規程の写しを曾爾村例規集上に掲載することにより、適用対象となる全ての職員に規程を周知する。

(適用範囲)

第2条 この規程は、次に掲げる曾爾村の全職員に適用する。

(1) 常勤の一般職及び特別職

(2) 次に掲げる職員のうち、任期が6月以上であって1週間当たりの勤務時間が常勤職員の勤務時間の2分の1以上であるもの

 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第22条の2第1項に規定する会計年度任用職員

 地方公務員法第22条の3第4項又は地方公務員の育児休業等に関する法律(平成3年法律第110号)第6条第1項第2号の規定により臨時的に任用する職員

(3) 地方公務員法第22条の4第1項及び第22条の5第1項に規定する定年前再任用短時間勤務職員

(4) 曾爾村国民健康保険診療所の医師及び歯科医師

(制度の趣旨等の周知)

第3条 村長は、庁舎及び出先機関内掲示板に次の内容を掲示するか、本規程をイントラネット上に掲載することにより、ストレスチェック制度の趣旨等を職員に周知する。

(1) ストレスチェック制度は、職員自身のストレスへの気付き及びその対処の支援並びに職場環境の改善を通じて、メンタルヘルス不調となることを未然に防止する一次予防を目的としており、メンタルヘルス不調者の発見を一義的な目的とはしないものであること。

(2) 職員がストレスチェックを受ける義務まではないが、専門医療機関に通院中などの特別な事情がない限り、全ての職員が受けることが望ましいこと。

(3) ストレスチェック制度では、ストレスチェックの結果は直接本人に通知され、本人の同意なく村長が結果を入手するようなことはないこと。したがって、ストレスチェックを受けるときは、正直に回答することが重要であること。

(4) 本人が面接指導を申し出た場合や、ストレスチェックの結果の村長への提供に同意した場合に、村長が入手した結果は、本人の健康管理の目的のために使用し、それ以外の目的に利用することはないこと。

第2章 ストレスチェック制度の実施体制

(ストレスチェック制度担当者)

第4条 ストレスチェック制度の実施計画の策定及び計画に基づく実施の管理等の実務を担当するストレスチェック制度担当者は、総務課職員とする。

2 ストレスチェック制度担当者の氏名は、別途、イントラネット上に掲載する等の方法により、職員に周知する。また、人事異動等により担当者の変更があった場合には、その都度、同様の方法により職員に周知する。第5条のストレスチェックの実施者、第6条のストレスチェックの実施事務従事者、第7条の面接指導の実施者についても、同様の扱いとする。

(ストレスチェックの実施者)

第5条 ストレスチェックの実施者は、曾爾村職員安全衛生管理規則(平成3年規則第2号)第7条に規定する産業医(以下「産業医」とする。)とする。

(ストレスチェックの実施事務従事者)

第6条 実施者の指示のもと、ストレスチェックの実施事務従事者として、安全衛生管理者又は総務課職員に、ストレスチェックの実施日程の調整・連絡、調査票の配布、回収、データ入力等の各種事務処理を担当させる。

2 安全衛生管理者又は総務課の職員であっても、職員の人事に関して権限を有する者は、これらのストレスチェックに関する個人情報を取り扱う業務に従事しない。

(面接指導の実施者)

第7条 ストレスチェックの結果に基づく面接指導は、産業医が実施する。

第3章 ストレスチェック制度の実施方法

第1節 ストレスチェック

(実施時期)

第8条 ストレスチェックは、毎年10月の間のいずれかの2週間の期間に実施する。

(対象者)

第9条 ストレスチェックは、第2条に規定する全職員を対象に実施する。

2 ストレスチェック実施期間中に、出張等の業務上の都合によりストレスチェックを受けることができなかった職員に対しては、別途期間を設定して、ストレスチェックを実施する。

3 ストレスチェック実施期間に休職していた職員のうち、休職期間が1月以上の職員については、ストレスチェックの対象外とする。

(受検の方法等)

第10条 職員は、専門医療機関に通院中などの特別な事情がない限り、村長が設定した期間中にストレスチェックを受けるよう努めなければならない。

2 ストレスチェックは、職員の健康管理を適切に行い、メンタルヘルス不調を予防する目的で行うものであることから、ストレスチェックにおいて職員は自身のストレスの状況をありのままに回答すること。

3 村長は、なるべく全ての職員がストレスチェックを受けるよう、実施期間の開始14日後に職員の受検の状況を把握し、受けていない職員に対して、実施事務従事者、所属長、曾爾村職員安全衛生委員会委員を通じて受検の勧奨を行う。

(調査票及び方法)

第11条 ストレスチェックは、職業性ストレス簡易調査票を用いて行う。

2 ストレスチェックは、特定非営利活動法人大学院連合メンタルヘルスセンターが提供するストレスチェックWebシステムを用い、オンラインで行う。やむを得ない理由によりWebシステムが利用できない場合は、紙の調査票で行う。

(ストレスの程度の評価方法・高ストレス者の選定方法)

第12条 ストレスチェックの個人結果の評価は、「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル」(平成27年5月厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室)(以下「マニュアル」という。)に示されている素点換算表を用いて換算し、その結果をレーダーチャートに示すことにより行う。

2 高ストレス者の選定は、マニュアルに示されている「評価基準の例(その1)」に準拠し、以下の基準を満たす者を高ストレス者とする。

「仕事のストレス要因」(17項目)及び「周囲のサポート」(9項目)を合算した合計点数が76点以上であって、かつ「心身のストレス反応」(29項目)の合計点数が63点以上の者

(ストレスチェック結果の通知方法)

第13条 ストレスチェックの個人結果の通知は、ストレスチェックWebシステムの画面上で行う。ただし、Webシステムが利用できない場合は、紙に印刷された結果を封入し、配布する。

(セルフケア)

第14条 職員は、ストレスチェックの結果及び結果に記載された助言・指導に基づいて、各自で適切にストレスを軽減するためのセルフケアを行うように努めなければならない。

(村長への結果提供に関する同意の取得方法)

第15条 ストレスチェックの結果を各職員に通知する際に、結果を村長に提供することについて同意するかどうかの意思確認を行う。村長への結果提供に同意する場合は、職員はWebシステムの結果通知画面において「同意する」を選択し、送信しなければならない。Webシステムが利用できない場合は、結果に同封された同意に関する文書を返信用封筒に封入し、返送する。

2 同意書により、村長への結果通知に同意した職員については、実施事務従事者が、副村長に、職員に通知された結果の写しを提供する。

(ストレスチェックを受けるのに要する時間の賃金の取扱い)

第16条 ストレスチェックを受けるのに要する時間は、業務時間として取り扱う。

2 職員は、業務時間中にストレスチェックを受けるものとし、管理者は、職員が業務時間中にストレスチェックを受けることができるよう配慮しなければならない。

第2節 医師による面接指導

(面接指導の申出の方法)

第17条 ストレスチェックの結果、医師の面接指導を受ける必要があると判定された職員が、医師の面接指導を希望する場合は、ストレスチェックWebシステムの結果通知画面において「希望する」を選択して送信する。Webシステムが利用できない場合は、結果に同封された面接指導申出書を返信用封筒に封入し、返送する。なお、結果通知を受け取ってから7日以内に、発信者あてに送付しなければならない。

2 医師の面接指導を受ける必要があると判定された職員から、結果通知後30日を経過する前日に面接指導申出書の提出がなされない場合は、実施者の指示により、実施事務従事者が、実施者名で、該当する職員に電子メール又は文書により、申出の勧奨を行う。

(面接指導の実施方法)

第18条 面接指導の実施日時及び場所は、産業医の指示により、実施事務従事者が、該当する職員及び管理者に電子メール又は文書で通知する。面接指導の実施日時は、面接指導申出書が提出されてから、30日以内に設定する。なお、実施事務従事者は、電子メールまたは文書で該当する職員に実施日時及び場所を通知する場合は、第三者にその職員が面接指導の対象者であることが知られることがないよう配慮しなければならない。

2 通知を受けた職員は、指定された日時に面接指導を受けるものとし、管理者は、職員が指定された日時に面接指導を受けることができるよう配慮しなければならない。

(面接指導結果に基づく医師の意見聴取方法)

第19条 村長は、産業医に対して、面接指導が終了してから遅くとも30日以内に、面接指導結果報告書兼意見書により、結果の報告及び意見の提出を求める。

(面接指導結果を踏まえた措置の実施方法)

第20条 面接指導の結果、就業上の措置が必要との意見書が産業医から提出され、人事異動を含めた就業上の措置を実施する場合は、副村長が、産業医同席の上で、該当する職員に対して、就業上の措置の内容及びその理由等について説明を行う。

2 職員は、正当な理由がない限り、村長が指示する就業上の措置に従わなければならない。

(面接指導を受けるのに要する時間の賃金の取扱い)

第21条 面接指導を受けるのに要する時間は、業務時間として取り扱う。

第3節 集団ごとの集計・分析

(集計・分析の対象集団)

第22条 ストレスチェック結果の集団ごとの集計・分析は、原則として、課・所属ごとの単位で行う。ただし、10人未満の課・所属については、他の課と合算して集計・分析を行う。

(集計・分析の方法)

第23条 集団ごとの集計・分析は、ストレスチェック実施マニュアルに示されている仕事のストレス判定図を用いて行う。

(集計・分析結果の利用方法)

第24条 実施者の指示により、実施事務従事者が、副村長に、課・所属ごとに集計・分析したストレスチェック結果(個人のストレスチェック結果が特定されないもの)を提供する。

2 村長は、課・所属ごとに集計・分析された結果に基づき、必要に応じて、職場環境の改善のための措置を実施するとともに、必要に応じて集計・分析された結果に基づいて管理者に対して研修を行う。職員は、村長が行う職場環境の改善のための措置の実施に協力しなければならない。

第4章 記録の保存

(ストレスチェック結果の記録の保存担当者)

第25条 ストレスチェック結果の記録の保存担当者は、原則として、第6条で実施事務従事者として規定されている安全衛生管理者とする。

(ストレスチェック結果の記録の保存期間・保存場所)

第26条 ストレスチェック結果の記録は、庁舎内の端末またはキャビネット内に5年間保存する。

(ストレスチェック結果の記録の保存に関するセキュリティの確保)

第27条 実施事務従事者は、庁舎内に保管されているストレスチェック結果の記録が第三者に閲覧されることがないよう、責任をもって閲覧パスワード又は錠の管理をしなければならない。

(事業者に提供されたストレスチェック結果・面接指導結果の保存方法)

第28条 副村長は、職員の同意を得て村長に提供されたストレスチェック結果の写し、実施者から提供された集団ごとの集計・分析結果、面接指導を実施した医師から提供された面接指導結果報告書兼意見書(面接指導結果の記録)を、庁舎内で5年間保存する。

2 副村長は、第三者に庁舎内に保管されているこれらの資料が閲覧されることがないよう、責任をもって閲覧パスワード又は鍵の管理をしなければならない。

第5章 ストレスチェック制度に関する情報管理

(ストレスチェック結果の共有範囲)

第29条 職員の同意を得て村長に提供されたストレスチェックの結果の写しは、副村長が保有し、他の職員には提供しない。

(面接指導結果の共有範囲)

第30条 産業医から提供された面接指導結果報告書兼意見書(面接指導結果の記録)は、副村長が保有し、そのうち就業上の措置の内容など、職務遂行上必要な情報に限定して、該当する職員の課・所属長に提供する。

(集団ごとの集計・分析結果の共有範囲)

第31条 実施者から提供された集計・分析結果は、副村長が保有するとともに、課・所属ごとの集計・分析結果については、当該課・所属長に提供する。

2 課・所属ごとの集計・分析結果とその結果に基づいて実施した措置の内容は、曾爾村職員安全衛生委員会に報告する。

(健康情報の取扱いの範囲)

第32条 ストレスチェック制度に関して取り扱われる職員の健康情報のうち、診断名、検査値、具体的な愁訴の内容等のデータや詳細な医学的情報は、産業医が取り扱わなければならず、副村長に関連情報を提供する際には、適切に加工しなければならない。

第6章 情報開示、訂正、追加及び削除と苦情処理

(情報開示等の手続き)

第33条 職員は、ストレスチェック制度に関して情報の開示等を求める際には、所定の様式を、電子メールまたは文書により総務課に送信しなければならない。

(苦情申し立ての手続き)

第34条 職員は、ストレスチェック制度に関する情報の開示等について苦情の申し立てを行う際には、所定の様式を、電子メールまたは文書により総務課に送信しなければならない。

(守秘義務)

第35条 職員からの情報開示等や苦情申し立てに対応する総務課の職員は、それらの職務を通じて知り得た職員の秘密(ストレスチェックの結果その他の職員の健康情報)を、他人に漏らしてはならない。

第7章 不利益な取扱いの防止

(村長が行わない行為)

第36条 村長は、庁舎及び出先機関内掲示板に次の内容を掲示するほか、本規程を職員に配布することにより、ストレスチェック制度に関して、村長が次の行為を行わないことを職員に周知する。

(1) ストレスチェック結果に基づき、医師による面接指導の申出を行った職員に対して、申出を行ったことを理由として、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(2) 職員の同意を得て村長に提供されたストレスチェック結果に基づき、ストレスチェック結果を理由として、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(3) ストレスチェックを受けない職員に対して、受けないことを理由として、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(4) ストレスチェック結果を村長に提供することに同意しない職員に対して、同意しないことを理由として、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(5) 医師による面接指導が必要とされたにもかかわらず、面接指導の申出を行わない職員に対して、申出を行わないことを理由として、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(6) 就業上の措置を行うに当たって、医師による面接指導を実施する、産業医から意見を聴取するなど、労働安全衛生法及び労働安全衛生規則に定められた手順を踏まずに、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(7) 面接指導の結果に基づいて、就業上の措置を行うに当たって、産業医の意見とはその内容・程度が著しく異なる等医師の意見を勘案し必要と認められる範囲内となっていないものや、労働者の実情が考慮されていないものなど、労働安全衛生法その他の法令に定められた要件を満たさない内容で、その職員に不利益となる取扱いを行うこと。

(8) 面接指導の結果に基づいて、就業上の措置として、次に掲げる措置を行うこと。

 解雇すること。

 期間を定めて雇用される職員について契約の更新をしないこと。

 退職勧奨を行うこと。

 不当な動機・目的をもってなされたと判断されるような配置転換又は職位(役職)の変更を命じること。

 その他の労働契約法等の労働関係法令に違反する措置を講じること。

(施行期日)

第1条 この規程は、平成28年6月1日から施行する。

(令和5年規程第1号)

(施行日)

1 この規程は、令和5年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 曾爾村の職員の定年等に関する条例(令和4年条例第26号)附則第3条に規定する暫定再任用職員は、定年前再任用短時間勤務職員とみなし、第2条の規定による改正後の曾爾村ストレスチェック制度実施規程第2条第3号を適用する。

(令和5年規程第3号)

この規程は、令和5年4月1日から施行する。

曾爾村ストレスチェック制度実施規程

平成28年9月20日 規程第4号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
要綱集/第4編 事/第4章 職員厚生
沿革情報
平成28年9月20日 規程第4号
令和5年3月28日 規程第1号
令和5年3月28日 規程第3号